性懲りもなく、また ―アルマイトの栞 vol.200
文学全集を揃える趣味は全く無いけれど、河出書房新社が刊行を開始した『日本文学全集』の第一回配本となる池澤夏樹訳『古事記 』に手を出してしまったから、この先が不安で、刊行予定を見ると、町田康訳『宇治拾遺物語』だの、いとうせいこう訳『曾根崎心中』だの、円城塔訳『雨月物語』だの、川上未映子訳『たけくらべ』だの、自分の興味を惹かないわけがなく、だが延々と追い掛け続けたら全30巻にも及び、訳者を選択基準にすれば「全巻購入」の危険を回避できそうなのに、文学全集に付きモノの「月報」の執筆者まで誘惑のタネとなり、『古事記』の月報が京極夏彦さんだったりするから、もうイケナイ。