血まみれな本 ―アルマイトの栞 vol.224
なんたる怠惰でノロマなのかとホトホト呆れることに、たった一冊の文庫本を読み終えてみれば、二ヶ月以上の時間が経過しており、それは徳間文庫の山田風太郎『人間臨終図巻Ⅰ 』なのだけれど、「Ⅰ」であるからには続巻もあるわけで、これは全三巻のうちの「Ⅰ」だから、このまま「Ⅱ」「Ⅲ」と読み進めていきたいところだが、2001年に「Ⅰ」だけを買って、読まずに書棚に放置し、買ったことすら忘れ、「Ⅱ」と「Ⅲ」は所有しておらず、ともかく、購入してから読み始めるまでに15年が経過し、読み終えるまでに二ヶ月以上を費やし、1977年に打ち上げられたボイジャー1号だったら海王星を通過している頃だ。