Tetra Logic Studio|テトラロジックスタジオ

建築・舞台芸術・映像を中心に新しい創造環境を生み出すプラットフォームとして結成。プロジェクトに応じて、組織内外の柔軟なネットワークを構築し活動を展開。

長い暗誦 ―アルマイトの栞 vol.190

140926.jpg 1976年に発表された諸星大二郎さんの『暗黒神話』は、集英社文庫版の裏表紙に記されるとおり、「かつて漫画界を瞠目させた空前絶後の古代英雄冒険譚!!」だが、登場人物の誰もが凄まじく物知りな点にも瞠目してしまうわけで、その物知りぶりは、重要な脇役の菊池一彦と大神美弥が交わす会話にハッキリ現れる。唐突に一彦が「『魏志倭人伝』は知ってるか?」と問い、美弥は「ばかにしないで! 暗誦できるわ」と答え、即座に一彦が返す。「いってみろ」。人生で一度でも魏志倭人伝を「いってみろ」と命じられることがあるだろうか。それとも、魏志倭人伝くらい暗誦できないとマズイのだろうか、オトナとして。

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30時間 ―アルマイトの栞 vol.189

いつか必ず読まねばなるまいと心に決めて幾星霜の作家や作品が多すぎて困るのだが、サッサと読まないと本の入手が困難になる場合だって珍しくはなく、久生十蘭『魔都』がイイ例で、河出文庫の久生十蘭のシリーズには不可解にも入っておらず、国書刊行会の『定本 久生十蘭全集 第1巻』などと云う高額な本に手を出さなければ『魔都』は読めないと知り、青空文庫も開いてはみたけれど、Macの画面で長編推理小説を読み切る自信は無く、挫折し、するとやはり『定本 久生十蘭全集 第1巻』なのだが、先ず西暦2014年に「久生十蘭ブーム到来」の自分がどうかしており、ちなみに昨年の夏は一人で「横溝正史ブーム到来」だった。

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