Tetra Logic Studio|テトラロジックスタジオ

建築・舞台芸術・映像を中心に新しい創造環境を生み出すプラットフォームとして結成。プロジェクトに応じて、組織内外の柔軟なネットワークを構築し活動を展開。

もうすぐ公演初日です ―アルマイトの栞 vol.45

26日の月曜日から『玉手箱』の劇場仕込み作業が始まった。それまで稽古場に仕込んでいた舞台空間を劇場に移す作業だ。「移す」と云っても稽古場はtheatre iwatoの3階で、劇場は1階だから作業は階段の昇り降りだけである。とは云えかなりな肉体労働になるわけで、スティールデッキの平台を大量に使う舞台空間にしてしまったことが、何だかみんなに後ろめたい。重いんですよ、スティールデッキの平台って。男性陣の役者たちは日常的に肉体労働のアルバイトをしている人が多いから、嬉々として働いていたけれど、iwatoに搬送用のエレベータでも付けたら好いんじゃないかと思った。

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舞台美術を考えながら ―アルマイトの栞 vol.44

080517.jpg 黒テントの『玉手箱』は既に立ち稽古や通し稽古が始まっている。僕も舞台美術のプランを練る宿題に追われたここ最近である。台本とは全く関係無いのだけれど、今回の美術プランを考えていた時にふと思い出したのは画家の金子國義である。「エロスの画家」である金子國義が1966年に澁澤龍彦訳で出版されたポーリーヌ・レアージュ作『O嬢の物語』の挿絵を描いた。その絵を美術のモチーフにしようと思いついたのだ。それで、金子國義の画集などを広げて考えたりしているうちに、『O嬢の物語』そのものを読み始めてしまった。僕の手許にあるのは1992年に河出書房から出た文庫版で、残念ながらこれには金子國義の挿絵はない。表紙はフォンテーヌブロー派の『貴婦人たちの入浴』の一部が使われている。

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