表記に値する ―アルマイトの栞 vol.168
レンタルした’77年の日本映画を観ていたら、スタッフとして「音楽監督」とは別に「シンセサイザー演奏 深町純」の表記が現れ、名前の字面に見覚えがあるような、けれども詳しく知らない人だったので、田中雄二著『電子音楽in JAPAN』の索引を調べた。あった。凄い本だと思う。過去に何度も同様の疑問に遭遇し、この本の索引を調べ、すると必ず答えが見付かる。A5版587ページ、二段組み本文にギッチリ詰まった約6ポイントの文字、欄外に掲載された機材とアルバムジャケットの写真群、巻末に年表も付いて、本の厚さは辞書と見まごう5cmだ。「一家に一冊、必携!」の価値は冠婚葬祭マナー本に勝る気さえする。