Tetra Logic Studio|テトラロジックスタジオ

建築・舞台芸術・映像を中心に新しい創造環境を生み出すプラットフォームとして結成。プロジェクトに応じて、組織内外の柔軟なネットワークを構築し活動を展開。

『新装大回転玉手箱』旅へ ―アルマイトの栞 vol.62

090619.jpg 『新装大回転玉手箱』テント劇場の東京公演は無事に終了して、黒テントの人々は7月末までの全国旅公演へと出掛けて行った。それで15日(月)はテント劇場の解体作業だった。テントの幕地を剥がして骨格があらわになった姿は、なんだか壊れていくロボットみたいである。さらに骨格を解体していく作業を眺めていたら、その様子が何かに似ていると思ったのだけど、それはモデルガンの分解である。「スライドストップを外して、フレームとスライドを滑らせて離します」とか云った、取り扱い説明書の文章を思い出したのである。このテントの骨格も同じような仕組みだけど、そもそも部材の形状がガバメントの弾倉に似ている気がする。なんでそんな連想が出てくるのか、自分でも不明である。

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木場公園仮設テント劇場

090618.jpg 劇団黒テント『新装大回転玉手箱』の公演のための仮設テント劇場を、東京都江東区の木場公園多目的広場内に設計計画をしました。アルホールテントをベースに、劇団黒テントが移動テントで公演を行っていた当時に使用していた客席を組み合わせ、約150平米168席の劇場になります。
また、本公演の美術も担当をしています。

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『新装大回転玉手箱』上演中 ―アルマイトの栞 vol.61

090611.jpg 劇団 黒テント『新装大回転玉手箱』は6月5日(金)にどうにか初日の幕を開けたのだが、それにしてもこの舞台で使用している調光卓はどこのメーカなのか。客席後方で、照明の横原さんが何かパチパチと音を立てながら調光していたので、気になってそこへ行ってみたらこんなことになっていたのだった。一瞬、ハモンドオルガンなのではないかと思った。何かの間違いでキース・エマーソンが来たらことである。ステージでいったい何台のハモンドをぶっ壊したか知れたものではないのだ。テント劇場の入り口に「キース・エマーソンお断り」と貼り紙をしておくべきである。いや、むしろ「これはハモンドオルガンではありません」と書いておくべきか。ちなみに、横原さんは決して明和電機のメンバーではない。

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『新装大回転玉手箱』と水路 ―アルマイトの栞 vol.60

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うかつなことを口にしたり文字に書いたりするのはつくづく好くないものだと思った。テント劇場を建て込む日の天気を気にするようなことを書いたら、ろくでもないことになったわけだ。テントそのものが建つ日はまだどうにか天気の崩れはなかった。「テントさえ出来てしまえば、あとは屋内の作業」と高をくくったのが好くなかったのだ。雨を甘く見てはいけない。しかもかなりの土砂降りである。最初のうちは誰もが「少し雨水が下から入ってくるね」ぐらいの認識だったのだが、夕方になる頃にはテント劇場の中に立派な川が出現していた。たしかに「今回の作品は海の底のイメージ」と作者の瑞穂さんが再三に亘って口にしていたけれど、これではまるで『岸辺のアルバム』である。まさかこんなところで水害を体験するとは思わなかった。

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