3.5週間後に気付く ―アルマイトの栞 vol.111
どう考えても時間が経ち過ぎではないかと思うが、鈴木一琥さんダンス公演『龍の声』の打ち上げがあったのだった。公演から三週間以上が経過して「打ち上げ」と云うのもどうなのか。もう、何を打ち上げたら好いのかよく判らないのである。「これは公演の打ち上げなのだ」と強い自覚を持ち続けることが出来なければ、それはただの「呑み会」になってしまう。そして、それは「不可解なことに」と云うべきかもしれないが、出席した全員が「これは公演の打ち上げなのだ」と強く自覚をして集まったらしく、きちんと「打ち上げ」になっていた。その席上で一つの指摘が出た。「この公演って、じつは野外公演だったんじゃないか」。三週間以上も過ぎて、なんてことを云い出すのだ。