脇道にそれる ―アルマイトの栞 vol.89
作家の半村良さんの公式サイトを年内に開設する作業が進む一方で、「半村良の公式ツイッターも始めよう」と云う話が転がり出て、それは構わないのだが、既に故人の半村さんが呟き始めるのは考えものである。それで担当者を決め、半村作品から選び出したフレーズを「つぶやき」として投稿する準備を始めた。だから更に半村作品を読んでいかなければならないわけだが、ウッカリ脇道に入り込んでしまった。半村良さんが大好きだったと聞く国枝史郎に手を出した。伝奇幻想小説の『神州纐纈城(しんしゅうこうけつじょう)』。河出文庫で約450ページの、よりによって長編だ。「脇道」と知って踏み込んだ自分が悪い。