Tetra Logic Studio|テトラロジックスタジオ

建築・舞台芸術・映像を中心に新しい創造環境を生み出すプラットフォームとして結成。プロジェクトに応じて、組織内外の柔軟なネットワークを構築し活動を展開。

調べもの迷宮 ―アルマイトの栞 vol.177

ほんの5秒ほど途絶えた雑談を、唐突に「19世紀のクリミア戦争は」と、前後の脈略の無い話題に変える知人が居て、ナニゴトかと思い、しかし彼の口から「ボスフォラス海峡の」と発せられたとき、自分のアタマには小栗虫太郎の『黒死館殺人事件』が現れてしまい、それは物語の冒頭の数行目に「ボスフォラス以東に只一つしかないと云われる降矢木家の建物が」と書かれるからで、自分が初めて「ボスフォラス」の地名を知ったのは『黒死館殺人事件』だったゆえに、自分にとっては「ボスフォラス=黒死館殺人事件」なのであって、思い出したからには再読したい衝動に駆られ、知人の話が、申し訳無いことに、聞こえなくなった。

続きを読む>>
雑記 | comments (0) | trackbacks (0) | このエントリーを含むはてなブックマーク

終演後にチェック ―アルマイトの栞 vol.176

慌ただしいのか余裕なのか自分でもハッキリ判らないまま、鈴木一琥さんのダンス公演『3.10 10万人のことば』は無事に終演した。御来場頂いた皆さま、ありがとうございました。それにしても、やはり、慌ただしかったのか余裕だったのか不明で、しかし例年のとおり公演で使った音源が耳から離れず、と云うことは、やはり何度も繰り返し音源を聴いたらしく、自分の耳が「3.10専用」みたいな設定変更をされてやしないかと案じ、「耳のサウンドチェック」をすべきかと考え、ドナルド・フェイゲンの『ナイトフライ』を聴いた。劇場のサウンドチェックでは定番のアルバムで、その理由は、よく知らない。

続きを読む>>
雑記 | comments (0) | trackbacks (0) | このエントリーを含むはてなブックマーク