Tetra Logic Studio|テトラロジックスタジオ

建築・舞台芸術・映像を中心に新しい創造環境を生み出すプラットフォームとして結成。プロジェクトに応じて、組織内外の柔軟なネットワークを構築し活動を展開。

遭遇 ―アルマイトの栞 vol.170

何の気無しに国書刊行会のサイトを覗いたばっかりに、空飛ぶ円盤の本へ手を出してしまうのである。だしぬけに『何かが空を飛んでいる 』と云われたら、気になるじゃないか。しかも、表紙の中央下に、子どもの頃、本で見て真剣に怯えた「宇宙人」が立っていて、これも「接近遭遇」の一種だ。そして自分から近付き、本を入手し、急かされるように読み進むと、幼少期に何かの本で読んだ「UFO関連の話」が目白押しで、記憶の扉が次々と開いてしまい、こんな話題に関してばかり基礎教養のある自分をどうかと思う。それにしても、人を誘拐して円盤へ連れ込む宇宙人は、なぜ、どいつもこいつも「人のヘソに針を刺す」のか。

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ふぬけになる ―アルマイトの栞 vol.169

舞踏家の細田麻央さんが出演するイベントの告知を聞き、映像家の大津伴絵さんが「記録を撮影しますよ」と申し出て、それに引きずられて自分は「撮影助手」と称して出掛け、会場に設置した二台のカメラの一方の後ろでボンヤリと立ち、休憩時間には三人で煙草を吸いに会場の外へ出た。すると、休憩して煙草を吸ってるだけの行為が、なんだか路上パフォーマンスみたいな光景になる不可解さで、それも致し方ないのは、街中で、白塗りをした巫女装束の喫煙者に出くわす確率が極めて低いからだ。大津さんも同じように思ったのか、気付けば、くわえ煙草のままカメラを回していた。密着取材の光景まで現れる。

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