遭遇 ―アルマイトの栞 vol.170
何の気無しに国書刊行会のサイトを覗いたばっかりに、空飛ぶ円盤の本へ手を出してしまうのである。だしぬけに『何かが空を飛んでいる 』と云われたら、気になるじゃないか。しかも、表紙の中央下に、子どもの頃、本で見て真剣に怯えた「宇宙人」が立っていて、これも「接近遭遇」の一種だ。そして自分から近付き、本を入手し、急かされるように読み進むと、幼少期に何かの本で読んだ「UFO関連の話」が目白押しで、記憶の扉が次々と開いてしまい、こんな話題に関してばかり基礎教養のある自分をどうかと思う。それにしても、人を誘拐して円盤へ連れ込む宇宙人は、なぜ、どいつもこいつも「人のヘソに針を刺す」のか。