取材の心 ―アルマイトの栞 vol.30
ともかく『STAGING』の連載原稿執筆は終わった。今回取り上げた「兵庫県立芸術文化センター」は執筆テーマとしてチョット難解なのではないかと危ぶんでいたのだが、いざ書き始めたらわりとすんなり筆が進んだ。何が「難解」だったのかと云うと、それは単純に僕が知らない土地にある劇場だからだ。今まで取り上げた「横浜にぎわい座」「シアターコクーン」「サントリーホール」は自分も馴染みの場所にあるから、取材に行く以前に土地に対する予備知識はある。「北上市文化交流センター」の回は少し悩んだな。何せ「地理」が苦手科目の僕で、酷いことに最初「北上」って云われたとき、「日本のどこ?」って思ったくらいである。北上市の人々には失礼極まりない執筆者だ。

