Tetra Logic Studio|テトラロジックスタジオ

建築・舞台芸術・映像を中心に新しい創造環境を生み出すプラットフォームとして結成。プロジェクトに応じて、組織内外の柔軟なネットワークを構築し活動を展開。

装画もやります ―アルマイトの栞 vol.27

070817.gif

以前、「装丁の仕事を引き受けた」と書いたが、その仕事が本格的な製作作業に入っている。「装丁」と云うよりも、正確に云えば表紙と全10章の各章扉の装画製作だ。著者の「M先生」と書いていたのは溝口明則さんのことで、日本建築史・東洋建築史を専門とされている研究者である。アンコールワットの修復にも関わっている方だ。装画をさせていただく著書のタイトルは『古代建築技術における数の世界』。「数」は「かず」と読まずに「すう」と読んでください。このタイトルも様々な意見があったのだが、おそらくこれで最終決定になりそうな様子である。出版社は鹿島出版会。で、チマチマと絵を描き続ける夏なのだ。

続きを読む>>
雑記 | comments (0) | trackbacks (0) | このエントリーを含むはてなブックマーク

ルビッチの笑い ―アルマイトの栞 vol.26

TSUTAYAでエルンスト・ルビッチが監督した映画『生きるべきか死ぬべきか』(To Be or Not to Be)を借りてきた。10年以上も前に吉祥寺かどこかの映画館で観て以来である。それまでルビッチのことをよく知らずにいたのだけど、この作品を初めて観た時、ルビッチの笑いのセンスが気に入って、もう一度観たいと思っていたのだ。因みに『生きるべきか死ぬべきか』は1942年にアメリカで封切られた映画だが、ルビッチ本人はドイツ出身。マックス・ラインハルトの劇団などに関わった後に渡米し、アメリカでコメディ映画をいくつも監督として手掛けている。

続きを読む>>
雑記 | comments (0) | trackbacks (0) | このエントリーを含むはてなブックマーク

方向音痴と劇場 ―アルマイトの栞 vol.25

方向音痴なんである、実は。これがちょっとやそっとのレベルではなく、もう半端ではない方向音痴ぶりである。駅から徒歩10分の筈である場所へ1時間掛けてたどり着いたなんてことは一度や二度ではない。子どもの頃からそれなりに馴染みのある筈の渋谷の街で、いまもって迷子になる。知らない土地へ行った日にはもう大変で、「初めてのおつかい~大人編~」が撮影出来るのではないかと思うほどの方向音痴ぶりである。自信満々で正しい方向と逆の方へ行ってしまう。それで、「自信のある方向とは故意に逆へ行く」と云う解決策を思いついてみたが、これがまた何故かホントに逆の方向なんである。こんな人間がよくもまあ建築なんて分野に片足を突っこんでいるものだと、自分でも感心する。

続きを読む>>
雑記 | comments (0) | trackbacks (0) | このエントリーを含むはてなブックマーク

笑える音楽 ―アルマイトの栞 vol.24

070729.jpg iTunes Storeを徘徊していてトンデモナイものを見付けてしまった。ラテンである。「セニョール・ココナッツ」と云う南米を中心に活動しているラテンバンドだ。ラテンであることじたいはとくに「トンデモナイ」わけではない。問題は彼等がYMOをカバーしている点である。ラテンアレンジのYMOだよ。想像すら出来ない。で、この『プレイズYMO』ってアルバムを試聴した。爆笑である。

続きを読む>>
雑記 | comments (0) | trackbacks (0) | このエントリーを含むはてなブックマーク

泣けるマンガ ―アルマイトの栞 vol.23

大学の前期の授業はともかく終わった。夏休みである。妙に嬉しい。小学生の頃、終業式が済んで「いざ夏休み」と云う時、目の前には無限に拡がる自由と青空があった。もうあの気分を味わうことはないけれど、とにかく今は嬉しい。「仕事をしよう」とか思ってしまう。いろいろすることがあるんだ。

しかしである。よく試験前になると何度も読み返したマンガを読みたくなってしまうように、本に手が伸びてしまったのである。よりによって「活字上下二段組み、700頁」の本に手が出たのがいけない。荒俣宏の本である。高校生の頃にはまった『帝都物語』の続編が刊行されて、即座に買ったのがよくなかった。敬愛するイラストレーター丸尾末広の表紙装画にも惹かれた。知らない人のために説明すると、『帝都物語』は明治末年から話が始まり、帝都東京の破壊を目論む陰陽術師とそれに挑む人々の闘いが描かれており、日本SF大賞を取った作品で、嶋田久作の主演で映画にもなった。歴史上実在する有名人たちが出てくるところも面白いのだが、建築や都市計画に興味を持つ人は絶対読むべきだと高校生の頃に思った。新たに刊行された『新帝都物語』は幕末の話である。いま、無意味なまでに新撰組とかに詳しくなっている。まあ詳細はWikipediaの『帝都物語』の項目でも見てください。

続きを読む>>
雑記 | comments (0) | trackbacks (0) | このエントリーを含むはてなブックマーク