乱れ打つ人々 ―アルマイトの栞 vol.198
東京ドームだとか巨大なアリーナ施設が年越しのカウントダウンライヴの会場に選ばれるものだとばかり思っていたので、「寺」は盲点だった。自分のウカツさを猛反省せねばなるまい。寺の境内でカウントダウンライヴを開催してはいけない理由など無いのであって、ウカツな自分を嘲笑うかのように、境内には大小様々な和太鼓がセッティングされており、しかし、その和太鼓の前に並べられた60センチ四方くらいの三枚の板の用途は謎だったが、ライヴのスタートと同時に、板の上で三人が激しいタップダンスを始めた。和太鼓とタップダンスのコラボである。その脇で除夜の鐘が鳴る。前衛的な打楽器アンサンブルに違いない。