Tetra Logic Studio|テトラロジックスタジオ

建築・舞台芸術・映像を中心に新しい創造環境を生み出すプラットフォームとして結成。プロジェクトに応じて、組織内外の柔軟なネットワークを構築し活動を展開。

マイルス・デイヴィスの藪の中 ―アルマイトの栞 vol.97

マイルス・デイヴィス『アガルタ』『パンゲア』の真実 「河出書房から出たばかりの本に、半村良の話題が出てるらしいです」。情報をくれるのは有り難いが、いくらなんでも漠然としすぎではないか。しかも、情報の最後は「らしい」と伝聞だ。このまま半村良オフィシャルサイトや公式ツイッターに掲載してみようかと思ったが考え直し、自分で河出書房のサイトを調べてみると、即座に正解の判らない数量の最新刊一覧と向き合う選択問題になってしまった。『不思議可愛いダンゴウオ』は違うだろうと思うくらいだ。それで河出書房のOさんに連絡したらアッサリと答えてくれた。初めからそうすれば好いのだ。正解は『マイルス・デイヴィス「アガルタ」「パンゲア」の真実』だった。難易度が高過ぎる。「答えだけではなく途中経過もお願いします」と、試験で不正でもしているような気分になった。

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いつのまにか予知能力 ―アルマイトの栞 vol.96

いつまで続くのかと思う半村良作品の読破作業である。よくもまあ書いたもので、自分の読み終えた分量はまだまだ氷山の一角だ。半村さんの作家活動はおよそ40年間で、全作品を読むのに同じ時間が掛かる筈はないが、もしそんなことになったら、自分の寿命の方が先に尽きる可能性が大きい。しかし、半村良オフィシャルサイトの運営や、公式ツイッターの日々更新のためには読み続けるよりない。とは云え、半村さんには申し訳無いが、自分には他にも読みたい本があるわけで、そうなると他の本との併読になってしまい、読むスピードが遅くなる。わりあい短時間で読了したのは『戸隠伝説』だった。土偶と埴輪が戦争する話である。と、紹介されても未読の人は困惑するしかないのじゃないか。

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楽日の後が落ち着かない ―アルマイトの栞 vol.95

どうにも落ち着かない日常になってしまったけれど、Tetra Logic Studioのメンバーは全員無事です。それにしても、ただでさえバタバタと落ち着かない日が続いていたのに、それが不可抗力的に延長されてしまった気分だ。「延長」される前の最後のバタバタは鈴木一琥さんのダンス公演『3.10』だが、これは無事に楽日を迎えた。御来場頂いた皆さま、ありがとうございました。「去年と同じような照明にはしたくない」とワガママを云った自分のせいで、どうも大変な舞台にしたような気もするが、一琥さんをはじめ、スタッフの知恵に助けられた。誰かが冗談半分に口走った「スマートフォンを使う」が実現したことにも驚いた。照明にも音響にも使えるスマートフォンだったが、操作担当がダンサー本人と云う点で、画期的だ。しかも、一琥さんはPHSしか知らない人である。

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東の重力圏 ―アルマイトの栞 vol.94

photo ダイトウノウケン よく考えてみたら、墨田の町工場での公演が終わったばかりなのに、鈴木一琥さんの『3.10~10万人のことば』公演まで一ヶ月無いどころか、あと二週間弱で本番だ。町工場での『すみだフリオコシ』の公演が済んだ夜、後日あらためて町工場の皆さんを交えた「打ち上げ」をする話になり、一琥さんが「僕はもう『3.10』が終わるまで時間が取れないからさ、その後にしてくれると助かるんだよね」と申し訳なさそうに告げ、それを他の関係者と一緒に頷いて聴いていたのだが、それは自分も同じではないか。他人事のように聴いた自分が馬鹿者だ。Tetra Logic Studioは、昨年に引き続き、今年の『3.10』も舞台照明担当です。

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ヤスリ掛けはまだ ―アルマイトの栞 vol.93


撮影:大津伴絵
町工場をテーマに、町工場で上演した『すみだフリオコシ』の第一段は、11日(金)に無事終演。雪の中を御来場頂いた皆さま、ありがとうございました。「要予約」の公演だったので、来場者数の把握はしていたつもりなのに、なぜかその人数を上回り、「超・満員御礼」になってしまった。当日になって、なんとなくの心変わりで映像プロジェクターの設置位置を変更したのだが、あの気まぐれは天啓だったのかも知れない。予定通りの位置にプロジェクターがあったら、あの人数は入らなかった筈だ。ライヴで踊った鈴木一琥さんをはじめ、関係者全員が「気まぐれ」で功を奏すると云う、本来なら有り得ない舞台進行スタイルである。

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