昨年の秋のこと。大分に行った際、文化の試みを展開する上で幾つか面白い話に接する事が出来た。 最も興味深かった話は、映画館についてのことだった。 全国的にも名高い湯布院映画祭の運営に長年関わって、20年近く大分市内でミニシアター(シネマ5)を経営している田井さんの話だ。
授業の関係と自らの興味も重ねて、最近住宅の建設現場を幾つか訪ねている。 全て、在来木造の戸建て住宅なのだが、毎回幾つか新しい発見があった。 その一つが材料のトレーサビリティ。 最近は巷のスーパー等でも、このキャベツはどこの村の誰が生産したかとでかい顔写真入りで書いてあったりするけれども、いわゆる出自をはっきりさせましょうと。 その建材版が、そう遠くない将来求められてくるらしい。 元々はシックハウス対策等で、アレルギーに対するニーズからがきっかけらしいのだが、今ではそのムードは全般的に高まっている。 つまり、畳もどこの畳屋が作ったかだけではなく、このい草はどこの田んぼで取れたもので、そこは無農薬だとか。
それとは、逆に今木材の単価が上がっている。 その理由は、一つは東南アジアに伐採規定が掛かっていることに加えて、中国の建設需要の高まりがあり、そこに加えて原油の高騰から輸送費用が嵩むために、東南アジアの木材が日本よりも中国に入りやすくなっており、日本の木材単価が上がっているらしい。
トレーサビリティーの需要と、この地球規模で動く木材の価格。
たかが木造住宅、されど木造住宅そんな一面を見た。
発見する場をつくりたいと思っている。
何かもやもやしていたものが、ぱっとする。
そんな感じの場、瞬間。
でも、そのためには、もやもやも大事だ。
このブログでは、日々の廻りの場面を「もやもや」と「ぱっと」でスケッチしてみたい。