混ぜて読むと危ない ―アルマイトの栞 vol.99

何冊かの本を併読することはアタマの混乱を招く原因だと知りながらも、つい同時に複数の本に手を出す自分が居る。半村良さん公式ツイッターに引用するフレーズを拾うために半村さんの伝奇SFばかり読んでいるから、併読するにせよ、アタマがゴチャ付かないように異なるジャンルの本を選んでいたつもりなのだが、いつの間にか三冊のSFを併読していた。半村さんの『邪神世界』を読み始めながら、今さらJ・G・バラードの古典『結晶世界』を読んでいた。そこでやめれば好いものを、ふと『宇宙飛行士オモン・ラー』を手に取った。ロシアの作家ヴィクトル・ペレーヴィンの書いた、当然のことながらロシアのSFである。表紙のデザインに惹かれたのがいけない。



いつまで続くのかと思う半村良作品の読破作業である。よくもまあ書いたもので、自分の読み終えた分量はまだまだ氷山の一角だ。半村さんの作家活動はおよそ40年間で、全作品を読むのに同じ時間が掛かる筈はないが、もしそんなことになったら、自分の寿命の方が先に尽きる可能性が大きい。しかし、
