意図していない ―アルマイトの栞 vol.154
方向性を手探りのまま動画で何か創ろうとすると、偶然に「イイ感じの円形の虹」が出たりするので、困ったものだ。晴れるのを待つ「天気待ち」は屋外ロケに付きものだが、「虹待ち」と云う話を、知らない。動画に限らず、「特殊な効果」ほど、狙って旨くいく場合は少なく、そうかと思うと、つい自分の不注意で、描きかけの絵の上に大胆に垂らしてしまった絵の具がキレイだったりして、それも困ったものだが、「キレイ」の前において、作り手は無力である。その偶然を認めるしかない、と云うか、「自分の画力」とか全く関係無いわけで、極めて好都合このうえない。そして、「狙った」と必ず云う。