『新装大回転玉手箱』 ―アルマイトの栞 vol.57
昨年の6月に舞台美術を頼まれた劇団 黒テントの『玉手箱』が再演である。再演と云っても劇作家の坂口瑞穂さんが台本を書き直した『新装大回転玉手箱』だ。それで今回も舞台美術を担当するのだが、今回は旅公演で全国を回り、東京公演は特設テント劇場を木場公園に建てることになって、そのテント劇場プロデュースもTetra Logic Studioでやっている。大変である。
昨年の6月に舞台美術を頼まれた劇団 黒テントの『玉手箱』が再演である。再演と云っても劇作家の坂口瑞穂さんが台本を書き直した『新装大回転玉手箱』だ。それで今回も舞台美術を担当するのだが、今回は旅公演で全国を回り、東京公演は特設テント劇場を木場公園に建てることになって、そのテント劇場プロデュースもTetra Logic Studioでやっている。大変である。
建築に関するメディアにおいて劇場の魅力が語られなくなって久しい。
恐らくは90年代の後半の新国立劇場の開館以降、幾つかのプロジェクトの紹介はあっても、劇場をメインとした特集や出版物は数えるほどだった。劇場そのものが以前と異なり創る時代ではなくなってきていることが大きいとは思うが、面白さを伝える切り口が少なかったことも理由の一つだろう。加えて不況だとか縮小するとか大きな逆風にまみれているのが、2009年の日本だ。
鈴木一琥さんのダンス公演『3.10 10万人のことば』は今年も無事に終了した。このシリーズも今年で5回目で、Tetra Logic Studioが関わって3回目である。年々この企画のことが広く知られるようになって、今年はNHKワールドの取材が入った。日本の様々な情報を海外に発信するメディアだが、今回の公演のことを見ることが出来る(公開終了しています)。海外の人が、鈴木一琥と云う日本人ダンサーのこの試みをどのように受け止めるのか、是非とも知りたいと思う。
自分の壊れた身体をどうにか立て直して自宅に戻ったら、今度は自宅が壊れた。漏水である。築20年ほどのマンションの2階にあるウチの風呂場から下階のお宅のリビング天井に雨を降らせてしまったのである。「降らせてしまった」と書いたものの、なにも故意にやったわけではない。配管の老朽化による「事故」だ。まあ薄々は「危ないな」と思う予兆があったので、早期に対応しなかったこちらにも若干の責任はあるかもしれない。そんなわけで、自宅の「手術」となったのだが、それはそれでかなり面倒な事態となった。
なんだか気がついたら年が明けて居た。それどころか2月ではないか。どうしたことかと思うほどに時間が経って居たのである。なにはともあれ、大変大変遅ればせながら今年もTetra Logic Studioを宜しくお願い致します。既にこのサイトでもお知らせした通り、昨年の10月にどうにか神田に事務所を構えることが出来て、これもひとえに皆様の御支援の賜だと感謝している次第です。事務所開設に際して多くの方からお祝いのメール等々を頂きました。ありがとうございました。この場でお礼を述べるのも些か遅きに失した感がありますが、改めて御礼を申し上げます。