『新装大回転玉手箱』写真館 ―アルマイトの栞 vol.63
木場公園に特設テント劇場を建てた『新装大回転玉手箱』は、いまだに全国を行脚している。みんなだいぶボロボロなのではないかと思うが、旅公演の様子は宮崎恵治さんのブログで御覧ください。最後の金沢公演までもう少し。それで、特設テント劇場での『新装大回転玉手箱』は今回も舞台写真家の青木司さんに撮影をして頂いた。神楽坂のTheatre IWATOで初演した昨年の『玉手箱』の改訂新作版とは云え、写真で見る限り全く別の舞台である。昨年の『玉手箱』公演の様子は『アルマイトの栞vol.50』に掲載です。
舞台前に吊った紗幕越しの二人芝居から紗幕が消えて、いきなり大勢で唄って踊る。リズムの激しい派手な曲である。作曲をした元「モダンチョキチョキズ」の磯田収さんと二人で話していた時に、磯田さんはボソボソした小声の関西弁で云った。「今回のイメージはファンキーですねん」。その口調はちっともファンキーではないのだった。かつて「モダチョキ」のステージで、フロントに飛び出して来てギターを暴れ狂うように弾いてたのは本当にこの人だろうかと思ったが、曲を聴いて「やっぱりこの人だ」と頷いた。本番初日の前夜にこっそりとアレンジを変えて、無言で帰ってしまったあたり、たしかにファンキーな人である。劇団員は当然のことながら大慌てになった。