Tetra Logic Studio|テトラロジックスタジオ

建築・舞台芸術・映像を中心に新しい創造環境を生み出すプラットフォームとして結成。プロジェクトに応じて、組織内外の柔軟なネットワークを構築し活動を展開。

舞台美術を考えながら ―アルマイトの栞 vol.44

080517.jpg 黒テントの『玉手箱』は既に立ち稽古や通し稽古が始まっている。僕も舞台美術のプランを練る宿題に追われたここ最近である。台本とは全く関係無いのだけれど、今回の美術プランを考えていた時にふと思い出したのは画家の金子國義である。「エロスの画家」である金子國義が1966年に澁澤龍彦訳で出版されたポーリーヌ・レアージュ作『O嬢の物語』の挿絵を描いた。その絵を美術のモチーフにしようと思いついたのだ。それで、金子國義の画集などを広げて考えたりしているうちに、『O嬢の物語』そのものを読み始めてしまった。僕の手許にあるのは1992年に河出書房から出た文庫版で、残念ながらこれには金子國義の挿絵はない。表紙はフォンテーヌブロー派の『貴婦人たちの入浴』の一部が使われている。

続きを読む>>
雑記 | comments (0) | trackbacks (0) | このエントリーを含むはてなブックマーク

『玉手箱』稽古初日 ―アルマイトの栞 vol.43

080407.jpg 4月1日の夕刻に、黒テントの『玉手箱』稽古初日があった。なにやら北風の強い日に神楽坂のtheatre iwatoまで出かけたのである。毘沙門天の桜が綺麗だなとは思ったけれど、この風の強い日に夜桜見物は辛いのではないかと、花見らしい人々を横目に歩いた。iwatoに着くと作者の坂口瑞穂さんが居た。台本の改訂作業に追われて居たのか、少し痩せたようだ。物書きって仕事は身を削る労働なのだな。

続きを読む>>
雑記 | comments (0) | trackbacks (0) | このエントリーを含むはてなブックマーク

台本を読む ―アルマイトの栞 vol.42

忙しいからなのか、それとも自分の怠惰のせいか、ここしばらくまともに本を読んでいなかった。自分の人生で猛烈に本を読んだのは十代後半から二十代にかけてだろうか。支離滅裂にいろんなものを読んでいた。その中でも圧倒的に高い比率で読んでいたのは小説だ。芥川龍之介にのめり込む一方でウィリアム・バロウズも読む支離滅裂さだった。そうしていつの間にか小説から遠ざかっていた。相変わらず興味の赴くままにいろんな本を漁っているけれど、なぜか小説を読まなくなっていたのである。何か明らかな原因があるのではなく、ただ「なんとなく」小説から遠ざかった。

続きを読む>>
雑記 | comments (0) | trackbacks (0) | このエントリーを含むはてなブックマーク

子どもの身体 ―アルマイトの栞 vol.41

080224.jpg 自分もかつては「子ども」だったにもかかわらず、子どもってやつは観察対象として興味深い。この興味はどこから出てくるんだろうか。ある程度は自分自身の郷愁が重なっているのかもしれないけど、客観的に見ても「子ども」と云う生き物にはこちらの好奇心をくすぐる何かがある。いま『子どもたちと芸術家の出あう街2008』と云うイベントに関わっていて、Tetra Logic Studioは「劇団 黒テント」とのコラボレーションで演劇ワークショップを担当している。それで今月の9日(土)に武蔵村山まで出向いて、10人の小学生を相手に演劇ワークショップをやった。講師は黒テントの俳優である宮崎恵治さん。

続きを読む>>
活動実績 | comments (0) | trackbacks (0) | このエントリーを含むはてなブックマーク

嗚呼、Mac ―アルマイトの栞 vol.40

なんだか3、4年に一回くらいのペースでMacの酷いトラブルに出くわしている気がする。この頻度は多いのだろうか少ないのだろうか。ともかくある朝、突然Macが起動しなくなっていたのだ。ほんの5時間くらい前には機嫌好く働いていたじゃないか。なぜまた突然、よりによって朝一番でこうなるのか。とにかく起動音は鳴ったものの、モニタには「?」のアイコンが点滅している。初めてみる現象だ。ウチのMacがこうなる時にはいつも共通点がある。朝一番で、しかも僕は出がけなんだ。ゆっくりトラブルに付き合っている暇の無い時にこうなる。

続きを読む>>
雑記 | comments (1) | trackbacks (0) | このエントリーを含むはてなブックマーク