Tetra Logic Studio|テトラロジックスタジオ

建築・舞台芸術・映像を中心に新しい創造環境を生み出すプラットフォームとして結成。プロジェクトに応じて、組織内外の柔軟なネットワークを構築し活動を展開。

4分を目指して ―アルマイトの栞 vol.160

ほぼ一日中に亘ってカメラの回り続ける映像撮影を、この春から三回ほど繰り返し、それはそれは大変に長尺の映像素材が蓄えられたわけだが、それを編集して、どんなに長くても4分くらいの映像に仕上げる事態となった。目眩がした。素材の映像が無音なので、「4分くらい」の手掛かりがハッキリせず、ふと、「映画の1シーンを編集する」と見なせば旨くいくように思い、映画のサントラがヒントになりはしないかと考えた。BGMを時間の目安として先に決めてしまう手口だ。それでヒントを探し、自室の棚から現れたCDが『ロシュフォールの恋人たち』のサントラで、いかがなものか。そんなノーテンキな音楽を聴いてる場合か。

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ディスクが無いから ―アルマイトの栞 vol.159

どうにかYouTubeでの公開に至った半村良さん原作の映像『環章』だが、今回は当初からYouTube公開だけを目論んだので、DVDなどのディスクは作らなかった。アップロード用とバックアップ用で4枚ほどのディスクが存在するだけだ。昨年の『半村良の空想力』は、DVD版とブルーレイ版のディスクも作って、あちらこちらへ配布して回りさえしたが、今回の『環章』は、実質的に「ブツ」が無い。姿カタチの無いデータが存在するだけなので、「出来ました、コレです」と誰かに見せるとしたら、せいぜいUSBメモリになり、見せられた相手も困惑した挙げ句、力ずくで話を合わせる。「USBを洗濯しちゃったことがあるんですよ」。

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夏の恒例のような公開 ―アルマイトの栞 vol.158

半村良さんの短編『環章』を、映像に仕立ててYouTubeで公開しました。皆さまに御笑覧頂ければ、何より嬉しいです。

昨年8月にYouTubeで公開した映像『半村良の空想力 』に続き、半村関連映像の制作としては二本目で、どうしたわけか、やはり今回も公開が夏となったが、べつに「夏の全国ロードショー公開」とか云うわけでは全くない。夏の恒例行事のようなことを目論んでるわけでもないのに、「宇宙の摂理」とでも云うべきでしょうか、勝手に「夏の恒例行事」になってしまったのだが、たかだか二年続いたくらいで「恒例」などと称するのも、それはそれで考えものだ。

いっそ、来年からは「今年の夏も半村良!」みたいなキャッチフレーズを掲げての映像公開を企もうかと思いこそすれ、映像の制作スピードが笑ってしまうほど行き当たりばったりなので、次回がいつになるのか、誰にも判らないのである。自分たちでも予想しないまま、「年越しカウントダウン公開!」と云う事態も、可能性としてゼロとは断言できず、ともあれ、今回は「今年も夏だったですけど半村良!」で愉しんで頂ければ、ホントに嬉しい限りです。多謝。

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作業の手前で ―アルマイトの栞 vol.156

物事を先延ばしする口実は、不思議なほど次々と思い付けるもので、「つい横溝正史の『八つ墓村』を読み耽ってしまい」とかが一例である。理不尽である。理不尽だが、事実なのだから仕方が無い。つい、読み耽ってしまったのだ、『八つ墓村』を。すると当然のように次の口実が「市川崑監督、豊川悦司主演の映画『八つ墓村』を二泊三日でレンタルしてしまい、何せ二泊三日なら旧作100円だったし、だから急いで観ないといけなくて」になり、そして「原作と映画で異なる箇所の確認をしたい、何せ原作を読み耽った直後に映画を観たのだから」となって再び本を開き、やらなければいけない作業は何も進まない。

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不意にパンクを思う ―アルマイトの栞 vol.155

出し抜けに、と云うか、やにわに、と云うか、とにかく何だか判らないが、突然に思ったのである。「あのエンディングの曲はパンク・ロックでも好かったのではないか、たとえば『毛皮のマリーズ』のような」。それを独り言で口走ったとして、仮に誰かが自分のそばに居ても、ほぼ確実に意味不明で、なぜなら自分はヘッドフォンで「毛皮のマリーズ」のアルバムを聴いている最中だったからだ。スピーカから音を出していれば、そばに居合わせた誰かも「ああ、こんな感じの曲ね。で、何が?」とでも相づちを打ってくれるかもしれないが、ヘッドフォンと云うやつは、えてして人を「寝言じみた独り言を口走る者」にする。

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