満一歳 ―アルマイトの栞 vol.36
10月17日にTetra Logic Studioは満一歳になった。会社を作って一年が経ってしまったのである。いやあ、よく潰れずにここまで来たなあ。正直なところ、「会社を作る」ってことがどんなことだか解らずに突き進んだ一年である。お陰でいろんな社会勉強も出来た。何か、世の中の仕組みみたいなものがよく解ったのである。この歳になって、今更ながらの「総合学習」である。もう今となっては笑い話だけど、いろんな難関があったのだ。
10月17日にTetra Logic Studioは満一歳になった。会社を作って一年が経ってしまったのである。いやあ、よく潰れずにここまで来たなあ。正直なところ、「会社を作る」ってことがどんなことだか解らずに突き進んだ一年である。お陰でいろんな社会勉強も出来た。何か、世の中の仕組みみたいなものがよく解ったのである。この歳になって、今更ながらの「総合学習」である。もう今となっては笑い話だけど、いろんな難関があったのだ。
テレビのことが妙に気になる。「地デジ」とか云ってるアレだ。テレビを全く見ないわけではないが、かと云ってそんなにテレビっ子でもない。だから地デジはおろか、BSすら見られない環境である。当然、ケーブルテレビにも縁がない。もっぱら通常の地上波放送だけを見ている。しかし「地デジ」ってのはもうほとんど腹立たしいくらいの強制力だからなあ、いずれ近いうちに何か手を打たないといけない。手の打ち方にもいろいろあるようだけど、近所の蕎麦屋も床屋も客向けに液晶かなんかの薄型テレビを置いている時代だってのに、いつまでもブラウン管ではよろしくないのではないかと、妙な強迫観念を抱いてしまう。
好きなことばかりを仕事にして、やりたくないことは全て避けて通ってきたけれど、それじゃあ何のストレスも無いかと云えば嘘になる。まあ、何かしら世間のしがらみってやつで多少のストレスは溜まるのだ。そうするとそのストレスを解消する何かが必要になる。Macを相手に勝てないチェスをするのもその一つだ。TSUTAYAで落語のビデオを借りてくるのも好い。しかし癒される何かと云うと、どうも音楽だったりするんではないかと思うこの頃だ。とにかくね、近頃はホントに音楽で癒されてることが多いような気がするんです。
三軒茶屋のシアタートラムで宮沢章夫さん作・演出の『ニュータウン入口』を観たのだった。大規模な集合住宅や山を切り崩して戸建て分譲の宅地開発をして作られる、あの「ニュータウン」の話だ。そして何の偶然か、いまやっているTetra Logic Studioの仕事と舞台の物語が奇妙な一致をしたのである。物語は「新宿まで電車で30分」の新規分譲地のニュータウンが舞台だ。この設定で具体的な場所はおのずとわかる。その分譲地を若い夫婦が購入して家を建てることを考える。夫婦の夢はその新居でささやかな喫茶店を経営すること。これって、明らかにいま僕等が関わっている仕事の一つそのままではないか。終演後、宮沢さんにその話をしたら向こうも驚いていた。
大学の夏休みも終わってしまう。また後期も授業に行かなければならない。夏休みの間にサボり癖が付いてしまったような気もするが、そろそろ気分の変え時だ。後期はどれほどの人数の学生を相手にするのだろうか。こればかりはフタを開けてみないとわからない。あまり人数が多いのもどうかと思うのだが、少なすぎるのも気が抜ける。やっぱり教壇に立つって云うのは一種のパフォーマンスだからさ、それなりに観客は居てくれた方がやりやすいのだ。話芸に通じるものがある。